カタールで開催されるFIFAワールドカップを翌年に控え、ワールドカップ出場枠を巡る闘いが白熱しています。各大陸でワールドカップ予選が行われており、いくつかのチームは既にカタールワールドカップへの出場権を獲得しています。リバプールからも、たくさんの選手が国を代表して戦っており、代表ウィークには世界中に散らばっています。リバプールファンとしては、代表チームで活躍する選手たちのうち、何人をカタールで見ることができるのか?は気になるところです。今回の記事では、リバプール所属の選手をメインに、各大陸のワールドカップ予選の現状をまとめます。
リバプールの各国代表選手
まず、リバプール所属選手の中で、代表に選出されている選手を確認してみます。過去1年間で、代表に選出された選手と国を下の表にまとめました。
欧州トップクラブのリバプールとしては、多くの選手が代表に呼ばれるという状況はある意味当然でしょうか。17名の選手がリバプールから各国代表に名を連ねており、国数は14に上ります。やはり多いのはヨーロッパですが、南米、アフリカ、アジアにも選手が召集されている状況です。
ヨーロッパ予選
ここからは、各大陸の予選状況を、リバプールの選手が活躍するチームを中心に見て行きます。まずは多くの選手が活躍するヨーロッパからです。
欧州予選では、5~6チームで構成されるグループが10個作られます。そして、各グループで首位の10チームがワールドカップへの出場権を獲得します。また、各グループで2位の10チームはプレーオフへと回ります。2021年11月17日現在、グループリーグは終了しており、ワールドカップ出場10か国と、プレーオフへ進出するチームが確定しています。以下、リバプールの選手が所属しているチームのグループの結果を順に見て行きます。
まず、ポルトガルのジョタ、アイルランドのケレハーが所属していたグループAです。ポルトガルは最終節のセルビアとの直接対決に敗れ、2位でプレーオフに回ることとなりました。現在のポルトガルは、プレミアリーグで活躍しているタレントを豊富に抱え、非常に魅力的なチームでしたが、出場権獲得とはなりませんでした。プレーオフへと回ります。ケレハーのいるアイルランドは、上位2チームには届かず、3位で敗退となっています。
次に、チアゴのスペインとツィミカスのギリシャが在籍したグループBです。こちらは、スペインが最終節の首位攻防戦となったスウェーデン戦を制し、ワールドカップ出場を決めています。チアゴは怪我の影響もあって直近では代表参加できていませんが、本大会では活躍して欲しいです。ただ、スペインはタレントも豊富であり、まずはリバプールでのチアゴの活躍に期待でしょうか。
ツィミカスのギリシャは3位で敗退となっています。定期的にワールドカップやユーロにも出場し、それなりに上位まで進出していた印象のあるギリシャですが、近年はやや苦しんでいる状況でしょうか。リバプールでも活躍を見せ始めたツィミカスには、代表選でも頑張ってほしいところです。
続いて、オリギのベルギー、ネコ・ウィリアムスのウェールズが所属するグループEです。ベルギーが首位通過を決めて出場権獲得、ウェールズは2位でプレーオフに回る結果となっています。オリギは代表から遠ざかる時期もありましたが、直近の代表ウィークでは召集を受けています。カタールでもその姿を見られるでしょうか。
一方で、リバプールでは出番が多くないネコ・ウィリアムズですが、ウェールズ代表では経験を積んでいます。最終節のベルギー戦では、左ウィングバックで先発し、フルタイムを戦っているようです。
次に、ロバートソンのスコットランドが所属するグループFです。スコットランドは2位でプレーオフ進出を決めました。なかなかワールドカップには出られていないスコットランドですが、今大会ではプレーオフに駒を進めることに成功しました。3位のイスラエル、4位のオーストリアも非常に力のあるチームであり、この2チームを抑えての2位というのは、スコットランドとしては価値が高いのではないでしょうか。
そして、ファン・ダイクがキャプテンを務めるオランダが所属するグループGです。こちらは、オランダが首位でカタールへの切符を手にしています。4年前はワールドカップ出場を逃してしまったオランダですが、今大会は無事出場権を確保することができました。膝の怪我で今年のユーロ出場を逃したファン・ダイクにとっては、初の国際メジャー大会です。カタールでの雄姿に期待です。
最後に、ヘンダーソンとアーノルドのイングランドが所属するグループIです。プレミアリーグの選手が中心となって構成されているイングランド代表は、リバプールファンとしても興味深いのではないでしょうか。昨年のユーロで決勝まで上り詰めたイングランドですが、ワールドカップ予選でも確実に首位通過を決めています。
- プレーオフへ
そして、これからプレーオフに回るのが、ジョタ(ポルトガル)、ネコ・ウィリアムズ(ウェールズ)、ロバートソン(スコットランド)の3選手です。このプレーオフは、各グループの2位10チームに、ネーションズリーグで成績が上位だった、オーストリアとチェコを加えた12チームで、2022年の3月に行われます。ここから出場権を得られるのは3チームと、厳しい戦いですが、リバプールの3選手には頑張ってほしいところです。
南米予選
次に、リバプールからはアリソン、ファビーニョ、フィルミーノの3選手が参加している南米予選について見て行きます。上の3選手は全員ブラジル代表です。
南米予選のレギュレーションは、全10チームによるホーム&アウェイの総当たりのリーグ戦です。全体的に国数が少なく、非常にシンプルな方式となっていますが、レベルの高いチームばかりです。リーグ戦の結果、上位4チームがワールドカップの出場権を獲得し、5位のチームが大陸間プレーオフへと回ります。
南米予選の現在の状況は上の表の通りです。全18試合中、ブラジルとアルゼンチンは13試合を消化、その他のチームは14試合を消化しています。この時点で、首位のブラジルはカタールワールドカップへの出場権を確定させています。
今年の南米選手権では決勝でアルゼンチンに敗れたブラジルですが、ワールドカップ予選ではさすがの強さを見せています。4位~8位で強豪国がひしめき合う中、勝点を確実に重ねて他を圧倒しています。アリソンとファビーニョは主力としての活躍を見せており、本大会も非常に楽しみです。
アジア予選
あまり説明の必要はないかもしれませんが、アジア予選です。リバプールからは、南野拓実が日本代表として参戦しています。リバプールでは出場機会に恵まれないものの、日本代表では10番を背負い、スタメン出場が続いている南野。三苫の台頭などもあり、代表でのポジション争いも注目でしょうか。現在の日本の順位は以下の通りです。
アジア予選Bグループでは、序盤で躓いた日本代表でしたが、現在は2位につけています。アジアの最終予選のレギュレーションでは、グループAとグループBで各6チームがホーム&アウェイのリーグ戦を行い、各グループの上位2チーム、合計4チームが本大会に出場します。また、各グループの3位のチーム同士でプレーオフを戦い、勝者が大陸間プレーオフに回ることとなります。
現在、アジア予選は10試合中、6試合を消化している状況です。上位3チームが混戦となっており、今後の戦い次第でしょうか。リバプールファンでなくとも、日本代表の結果は気になるところです。
アフリカ予選
そして最後に、マネ、サラー、ケイタが参戦しているアフリカ予選の現状を見て行きます。アフリカ予選は現在、2次予選が終了した段階です。2次予選は、40チームを4チームずつの10グループに分け、ホーム&アウェイのリーグ戦が行われました。そして、各グループの首位10チームが最終予選に進出することになります。
ここで、マネ、サラー、ケイタがそれぞれ召集されている、セネガル、エジプト、ギニアの2次予選でのリーグテーブルを見てみます。
まず、グループFのエジプト、グループHのセネガルは他と大きく差をつけてグループ突破を決めています。共に国では10番を背負うサラー、マネを筆頭に、エジプトとセネガルのタレント力はアフリカでも随一でしょうか。特にセネガルに関しては、欧州のトップクラスで活躍する選手が多くいる印象です。
一方で、ケイタのいるギニアはグループIで3位という結果になり、敗退となっています。このグループではモロッコが群を抜いており、圧倒的な強さを見せています。現在、モロッコを率いているのは、日本代表を率いた経験もある、ハリルホジッチ監督です。
- 次は最終予選
2次予選が終了したアフリカ予選、次は最終予選へと進みます。最終予選では、残った10チームで抽選を行い、ホーム&アウェイの勝負が行われます。この戦いに勝利した5チームが本大会に進出します。この抽選に関しては、あらかじめランキング上位5チームと下位5チームに分けられ、それぞれが対戦する模様です。サラー、マネは現在選手としてピークの年齢にあり、リバプールファンとしては両選手を大舞台で見てみたいものです。
まとめ
ここまで、リバプール所属選手の代表チームの状況をまとめてみました。当人が代表に選ばれればですが、カタールで見れそうなのは、オリギ、チアゴ、ファン・ダイク、ヘンダーソン、アーノルド、ファビーニョ、アリソン、フィルミーノといったところでしょうか。また、アジアとアフリカに関しては今後の最終予選の結果次第となります。欧州でも、ジョタ、ロバートソン、ネコの3選手はプレーオフでの戦いが残されています。
来年に迫ったカタールワールドカップ。普段のリバプールの試合とは異なりますが、サッカーの祭典で盛り上がることは間違いありません。そんなワールドカップにおいても、リバプールファンとしての楽しみを持てればと思います。