私がリバプールファンになった理由 F・トーレスに魅せられて

 私がリバプールを応援し始めたのは、今から11年前の10-11シーズンからになります。当時小学生で、生粋のサッカー少年だった私は、リバプールという遠い異国のサッカーチームに夢中になりました。今回は、リバプールファンとしての私の自己紹介を書いてみたいと思います。

リバプールとの出会い

 私がリバプールの試合を見始めたのは、小学生だった10-11シーズンからです。きっかけは、フェルナンド・トーレスでした。2010年は南アフリカワールドカップが開催された年であり、日本でも海外サッカーが話題になっていました。特に優勝国となったスペインは下馬評も高く、テレビでもよく特集されていたのを覚えています。そこで、スペイン代表のエースとして頻繁に取り上げられていたのが、フェルナンド・トーレスでした。

 当時の私はサッカー少年として、サッカー漬けの日々を送っていましたが、プロサッカーの観戦には興味がありませんでした。近くにJリーグのチームもなく、海外サッカーを見るきっかけもありませんでした。しかし、当時のサッカーチームのコーチ陣の奨励もあり、ワールドカップではスペイン代表を中心に追いかけました。魅力的なサッカーを展開するスペイン代表には衝撃を受けましたが、私が興味を持ったのはトーレスでした。当時は私もFWとしてプレーしていたことと、トーレスの煌びやかな姿が私を惹きつけました。怪我の影響でプレー時間が限られていたトーレスのプレーする姿を見てみたいと思うようになりました。

リバプール時代のフェルナンド・トーレス

 ワールドカップ終了後、家でたまたまJ-SPORTSを見ることができたので、トーレスが所属するリバプールの試合を見てみることにしました。私がリバプールにハマったのはそこからです。10-11シーズンと言えば、ロイ・ホジソンがチームを率いたシーズンであり、序盤の成績はひどいものでした。しかし、毎試合リバプールを見ているうちに引き込まれていったのを覚えています。当時の自分の所属チームと同じでユニフォームが赤色だったこと、気になるトーレスが所属していたことの他に、古豪と呼ばれるチームが勝てない様子にどこか共感し、応援したい気持ちが芽生えたのだと思います。10-11シーズンの冬の移籍市場でトーレスはチェルシーへと移籍してしまいましたが、私のリバプールを応援する気持ちは変わることはありませんでした。

リバプールファンとしての10年

 その後は10年間、リバプールを応援し続けてきました。たくさんの感情を抱いた10年でした。成績が良くない中でキング・ケニーが勝ち取ったカーリング・カップのタイトルの価値は、当時はそれほど認識していなかったかもしれません。ロジャースが率いた13-14シーズン、スアレスとスターリッジのコンビには夢を見ました。その後、スアレスがバルセロナへ去った際は非常に悲しく、一時はバロテッリに期待したこともありました。しかし結果が振るわず、偉大なレジェンドであるジェラードもチームを去り、ロジャースも解任となりました。

 しかし、後任にクロップが決まり、前向きな変化が生まれます。クロップ就任が決まった時は非常に嬉しかったですし、将来のリバプールが強くなることを確信しました。クロップ就任後は明らかにチームに勢いが加わり、そのシーズンのELでドルトムント戦の大逆転した試合と決勝でのセビージャ戦の涙は忘れられません。次のシーズンには久々のCL出場権を獲得し、出場したCLでは決勝進出を果たしました。レアル・マドリーには敗れたものの、チームはさらに強化され、翌年のCLでは準決勝でバルセロナ相手に大逆転勝ち。トッテナムとの決勝も制してCL優勝、その翌年にはプレミアリーグ制覇を成し遂げました。

クロップの就任によってリバプールは強くなった

 正直、リバプールがここまで強くなれるとは想像できませんでした。下位チーム相手への取りこぼしが多く、上位対決でも勝てないイメージが強かった2010年代前半のリバプール。当時はCLにも出れず、ELでも勝てないチームでした。それでもリバプールには応援していて楽しい魅力がありました。しかし、クロップが来て全てが変わりました。チームからたくさんのワールドクラスが誕生し、大きなタイトルを獲得しました。まさかリバプールが欧州屈指のチームに成長するとはという想いで、感無量です。

 リバプールファンとしては、私は2018年にリバプールを訪問することができました。18-19シーズン、CLを制覇したシーズンですが、ホームのマンチェスター・シティ戦をアンフィールドで観戦することができました。結果はスコアレスドローで、ゴールシーンを見ることはできませんでしたが、リバプールの街を歩き、アンフィールドに足を踏み入れることができて非常に幸せな時間でした。また、アウェイですが、同シーズンのCL準決勝、バルセロナ戦をカンプ・ノウで縁あって観戦することができました。こちらは0-3での敗戦と、非常に悔しい思いをしましたが、2ndレグでの大逆転は周知の通りですね。世界的なパンデミックが落ち着いた折には、またリバプールを訪れたいものですね。

アンフィールドにて、2018年のシティ戦
CL準決勝1stレグ カンプ・ノウにて

 少し長くなってしまいましたが、リバプールファンとしての自己紹介は以上です。今では世界屈指の強豪となったリバプールですが、苦しい時期も長かったです。そんな暗いトンネルを抜け、クロップと共に成長したチームを見ていて、今は非常に楽しいですし、今後もたくさんのタイトルを獲得してくれることを期待したいです。