ジュード・ベリンガムは現在19歳のイングランド代表MFです。16歳の時にチャンピオンシップ(イングランド2部)で活躍し、翌年にドルトムントに移籍しました。その後はドルトムントで絶大な存在感を放ち、イングランド代表にも継続的に招集されています。
若きイングランドの至宝は、欧州ビッグクラブが獲得競争を繰り広げていると報道されており、リバプールも関心を持つチームの一つです。
今回の記事では、欧州各国のビッグクラブが熱い視線を注ぎ、代表でも将来を嘱望されるイングランドの若きスター、ジュード・ベリンガムを取り上げます。ベリンガムの特徴やドルトムントで担っている役割、リバプールがベリンガムを狙う理由について考察していきます。
リバプールが執着心を見せるジュード・ベリンガム
2022年夏の移籍市場において、リバプールファンの間では中盤の選手補強を願う声が多く聞かれました。リバプールの中盤は頭数は揃っているものの、ファンから見るとやや層に不安がある状況です。
中盤の主力としてプレーするチアゴ・アルカンタラやナビ・ケイタは怪我が多く、ヘンダーソンやミルナーも年齢によるパフォーマンスの低下が懸念されます。また、エリオットやファビオ・カルバーリョ、カーティス・ジョーンズといった若手はまだ成長途上な面があります。シーズンフル稼働が期待できる絶対的な中盤の選手はファビーニョのみといった現状でしょう。
実際に、2022年夏の移籍市場では、オーレリエン・チュアメニの獲得に乗り出すなど、このポジションのテコ入れに動きを見せていました。しかし最終的には、移籍市場が終了する間際にアルトゥールをローンで獲得したのみに留まっています。アルトゥールを獲得したのも、既存のMF陣に怪我人が続出したからであり、当初の予定ではなかった模様です。
2022年夏の移籍市場ではMFの補強を見送ったリバプールですが、それは2023年の夏に大金を投資して新たなMFを迎え入れるためとされています。リバプールの補強方針として、チームに適切だと判断される選手に大金を投資してでも獲得する、という考え方があります。実際、近年はアリソンやファン・ダイクのようなチームの要となる選手に大きな投資を行っています。
報道によると、リバプールが次に重要投資先として目を付けているのがベリンガムであると言います。リバプールのベリンガムを巡る報道は、信頼性の高い番記者からも断続的に報じられており、熱視線を送っていることは確実と思われます。実際、2022年夏のマーケットでもドルトムントにアプローチを行ったようです。
しかし、ドルトムントは同年にアーリング・ハーランドをマンチェスター・シティに放出しており、主力を2人同時に手放す意思はなく、交渉に応じなかったと報じられています。何としてもベリンガムを獲得したいリバプールは、2022年のMF獲得を断念し、1年間ベリンガムを待つという決断を下しています。妥協して他のMFを補強せず、ベリンガム獲得に向けて全力でアタックする姿勢を明確にしていますね。
クロップ・リバプールがこれほどまでに虜になり、熱い視線を送り続けるジュード・ベリンガムとはどのような選手なのでしょうか。ここからはベリンガムの経歴やプレースタイルを詳しく解説していきます。
ベリンガムの経歴
バーミンガム時代
まずはジュード・ベリンガムの経歴を見ていきます。ベリンガムは2003年6月29日生まれ、現在19歳のイングランド人です。少年時代に地元クラブであったバーミンガムに加入し、プロデビューまでを過ごしています。
U8チームに加入し、すぐに逸材として認識される存在となったベリンガムは、バーミンガムの下部組織では飛び級を繰り返します。14歳でU18チームの試合に出場、15歳の時にはU23チームの試合に出場しました。各年代のイングランド代表にも名を連ねており、少年時代からエリートコースを歩む選手でした。
そして、16歳になった2019年にバーミンガムのトップチームのプレシーズンに招集されると、2019年8月に行われたリーグカップで公式戦デビューを果たします。その時、ベリンガムは16歳と38日という若さで、クラブの最年少出場記録を更新しています。アウェイでのポーツマス戦で、16歳のベリンガムはいきなり先発、80分までプレーしています。
リーグカップでデビューを果たした19日後にはリーグ戦デビューも果たします。ベリンガムはチャンピオンシップ(インングランド2部)のスウォンジー戦に途中出場し、リーグ戦デビューを飾りました。そして、2019年8月31日のストーク戦でホームデビューを飾ると、決勝ゴールを奪う活躍を見せます。このゴールにより、ベリンガムはバーミンガムのクラブ史上最年少得点者となっています。
その後も19-20シーズンにコンスタントに出場を積み重ねたベリンガムは、16歳にして年間44試合に出場、4ゴールをあげる活躍を見せています。この活躍により、マンチェスターユナイテッドなどの国内ビッグクラブからオファーがありましたが、ベリンガムは拒否、2020年の夏にドルトムントに移籍しています。ベリンガムの活躍を称えたバーミンガムは、このシーズンにベリンガムがつけた22番を永久欠番にしています。
Embed from Getty Imagesドルトムント時代
17歳を迎えたベリンガムには、上述のようにマンチェスターユナイテッドなどからのオファーもありましたが、移籍先としてドルトムントを選択しています。ドルトムントが若手にチャンスを与えることに積極的で、イングランド人の成功例としてジェイドン・サンチョがあったことから、ドルトムントを選択したと言います。
ドルトムントに移籍後のベリンガムは、いきなりDFBポカールのデビュー戦でゴールを奪います。これはドルトムントの史上最年少得点者となるゴールでした。そして、その後のブンデスリーガでも先発出場を続け、17歳にして定位置を確保します。チャンピオンズリーグでもラツィオ戦に先発出場すると、同大会のイングランド人史上最年少スタメン記録を更新します。1年目から定位置を確保したベリンガムは19-20シーズンを46試合出場4ゴールという結果で終えています。ドルトムントでの2年目となった21-22シーズンもベリンガムは安定した出場機会を確保し、全てのコンペティションを合わせて43試合に出場し、6ゴールという結果を残しました。
欧州トップクラブの1つであるドルトムントで定位置を確保し、印象的なプレーを披露していたベリンガムは2020年11月にイングランド代表に初招集されます。アンダー世代の代表には常に名を連ね、各年代でキャプテンも務めたベリンガムですが、17歳にしてA代表にも招集され、アイルランド代表との親善試合で代表デビューを果たしました。17歳と136日という若さでの代表デビューは、ウォルコット、ルーニーに次ぐ同国史上3番目の若さでした。
そして、ベリンガムは翌年に行われたユーロ2020(新型コロナウイルスの影響による延期のため2021年に開催)に臨むイングランド代表にも召集されます。ユーロでは初戦のクロアチア戦に途中出場し、ここでもイングランド史上最年少ユーロ出場記録を更新しています。
Embed from Getty Imagesベリンガムのスーパープレー
ジュード・ベリンガムは経歴を見ても少年時代から将来を嘱望され、エリート街道を歩んできた選手であることがわかります。まだ19歳ですが、欧州トップレベルで才能を発揮しており、将来が非常に楽しみな選手です。ここからは、ベリンガムのプレースタイルや特徴を見ていきます。
ベリンガムは基本的には攻撃を得意とする中盤の選手です。自陣のペナルティエリアから敵陣のペナルティエリアまで、幅広くプレーする典型的なbox to boxタイプのプレイヤーで、中盤でも比較的自由に動き回れるインサイドハーフ(以下IH)や2ボランチの一角を務めることが多いです。
攻守にわたってプレーできる選手で、攻撃面では中盤の位置から積極的に前線に飛び出していくプレーを得意としています。足下の技術も非常に高く、狭いスペースでの連携プレーや局面を打開するロングボール、推進力のあるドリブルと、何でもハイレベルでこなせる能力を備えています。また、守備面でも優れた身体能力を活かしたボール奪取や、戦術上の守備の役割もきちんと守ってプレーできる選手です。
下記の動画がベリンガムのプレーをまとめたものになっているので、具体的なイメージを得られるのではないでしょうか。
この動画では、ベリンガムのボールを扱うスキルが多く取り上げられていますね。足下のテクニックに優れ、高いキープ力でボールを保持できる選手であることがわかります。また、中盤でもドリブルで相手を剝がすことが可能で、局面を個人で打開したり、ボールを前に進めることのできる選手です。
しかし、得てしてスーパープレー集と言うのは、選手の良いプレーばかりを集めたものです。選手を適切に評価するために、ここからは試合を通してどのようなパフォーマンスを披露しているかを見ていきます。
ドルトムントで担う役割
選手個人のプレーを論じる際には、所属チームがどのような戦い方を志向し、その中で選手がどのような役割を任されているかを理解することが重要です。ここでは、ドルトムントの戦い方からベリンガムの役割とプレーを考察します。今回は、2022年9月14日に行われたチャンピオンズリーグのマンチェスター・シティ戦、同年9月17日に行われたブンデスリーガのシャルケ戦を参考にしています。
チャンピオンズリーグ vsマンチェスターシティ
ドルトムントは基本的にはボールを保持し、相手を押し込んで勝利を目指すチームです。ドイツ国内では上位を定位置とするドルトムントは、ブンデスリーガでは特にボールを支配して戦うことが多いです。実際に、シャルケとのゲームでもボールを支配して試合の主導権を握りました。しかし、マンチェスター・シティ戦では、アウェイということもあり、守備ブロックを敷く時間が長いゲーム展開でした。
マンチェスター・シティ戦のドルトムントのスタメンは以下の通りとなっており、ベリンガムは右IHとしてスタメン出場しています。
アウェイに乗り込んだシティ戦では、自陣でブロックを形成し、守備に回る時間が長くなります。マルコ・ロイスとモデストを前線に残して4-4-2のブロックを組む時間が長く、時にはロイスもブロックに加わって4-5-1のブロックを形成していました。
この展開において、ベリンガムも守備的な役割が多くなります。右IHとして守備ブロック形成時には自身のポジションを守り、周辺のスペースに侵入してくる相手選手を掴まえます。そして、ペップ・シティが好んで攻略を目指す、サイドバックとセンターバックの間のスペースのケアもこの試合ではIHが担当していました。シティのウィングやサイドバックがボールを保持すると、ドルトムントの対峙するサイドバックが釣り出されます。その裏のスペースをベリンガムやエズチャンの両IHが戻ってカバーしており、この試合では良く機能していました。
攻撃面のドルトムントは、後方からボールを繋いでのビルドアップを試みます。ボールを握る時間は短いものの、ポゼッションを志向するプレースタイルを披露していました。敵陣に侵入した際にはサイドバックが高い位置を取り、攻撃的な姿勢を示します。
ベリンガムは攻撃面においてより特徴を発揮しています。中盤でボールを受けるとシティの激しいプレッシャーの中でボールをキープし、時間を創り出す役割を担います。そして、中盤から積極的に相手ディフェンスラインの裏に抜け出す動きが見られ、攻撃面で存在感を発揮していました。攻撃時には自身のポジションに縛られず、前線に抜け出し、逆サイドにも顔を出すシーンが散見され、自由が与えられている様子でした。
ボールを受けた際には長短のパスを使ってボールを散らし、ドリブルによる推進力も発揮していました。ドルトムントに先制点をもたらすゴールも決めており、チームは1-2で逆転負けを喫したものの、出色のパフォーマンスを披露していました。
Embed from Getty Imagesブンデスリーガ vsシャルケ
上述のシティ戦の後に迎えたブンデスリーガのシャルケ戦は、昇格組のシャルケに対してドルトムントがボールを握る展開となりました。この試合でのドルトムントのスタメンは以下の通りです。ベリンガムは2ボランチの一角としてスタメン出場しています。
シャルケとのゲームでは、ドルトムントの戦い方はシティ戦とは異なる選手起用、フォーメーションを採用しています。ゲーム展開もシティ戦とは大きく異なり、ドルトムントがボールを握る時間が長くなります。
後ろからボールを丁寧に繋ぐことを志向し、サイドにポジションを取ったメイレンとブラントを起点に攻撃を仕掛けます。特に左サイドのメイレンは個人での突破が可能な選手で、何度も仕掛けからチャンスを創出していました。中央ではライン間でベリンガム、ロイス(負傷交代後はレイナ)がボールを受ける動きを繰り返し、危険なゾーンの攻略を目指します。
守備面のドルトムントは、主にシャルケのカウンター対応が課題となります。ボールロスト後はまずはカウンタープレスを仕掛け、カウンターの芽を摘みに行きます。そして、最初の網を突破されても後方のスペースでディフェンスラインがカバーします。何度かスペースに抜け出されるシーンはあったものの、個人の能力でも上回るドルトムントが上手くカバーしていました。
この試合においてもベリンガムは攻守に躍動します。攻撃面では、この試合でも何度も特徴的な抜け出しを見せていました。相手ペナルティーエリアにも侵入し、ヘディングでシュートを放つなど、直接的な脅威になっていました。2ボランチの一角ですが、エズチャンがあまり動かずアンカー的に振る舞い、ベリンガムは積極的に前に出て自由に動き回るという役割分担がなされていました。
守備面でのベリンガムは、この試合では特にブロックを形成する時間が短かったこともあり、自陣に引いて守る場面は少なかったです。前線に飛び出す回数の多いベリンガムは、被カンター時には前に攻め残っている回数も多くなります。しかし、自陣への回帰も非常に速く、ピッチの全体を動き回る選手です。
また、敵陣でのプレッシングにおいても、ベリンガムは自身の身体能力を存分に発揮しています。ベリンガムはボール奪取能力が高い、タックルが上手い、と言った類の選手ではありませんが、プレッシングのスピードが非常に速いです。プレッシングのスイッチを入れてから相手ボールホルダーへの到達時間が短く、そのようなプレッシングを試合を通じて繰り返すことができます。また、五分五分のボールを身体能力を活かして自分のものにしてしまう能力も高く、デュエルにも強い選手でした。
Embed from Getty Imagesベリンガムのプレー まとめ
以上の2試合のプレーを総括すると、ベリンガムはまさにbox to boxの非常にスケールの大きな選手と言う印象です。自陣での守備の役割から、敵陣に侵入しての攻撃まで、ピッチのいたるところでレベルの高いプレーを披露できる選手でした。どちらかと言うと攻撃が得意で、かなり積極的に前に出て行く印象がありますが、守備時にも役割を全うしています。
攻撃面では積極的に前線に顔を出し、FWを追い越して前線に顔を出すランニングを繰り返します。ペナルティーエリアに侵入して、ゴールを脅かすシーンも度々見られました。足下の技術も非常に高く、ドリブルとパスの両方でチャンスを創出できる選手です。特にキックフェイントを織り交ぜたドリブルは得意で、目の前の相手を剥がすことができます。パスについては、創造的なスルーパスを繰り出すタイプではありませんが、長短織り交ぜた散らしを得意としています。
守備面においてもベリンガムはスケールの大きな選手です。シティ戦で見せたような、自陣での守備の役割やカバーリングも的確にこなしつつ、強度の高いプレッシングを繰り返せる選手です。ボール奪取が得意な選手ではありませんが、攻守にランニングを繰り返して強度を落とさずに90分間プレーできるのは強みです。五分五分のボールを競うデュエルにも強く、攻守にスケールの大きな選手です。この完成度で現在19歳という年齢であれば、欧州ビッグクラブからの熱視線は納得のいくクオリティでしょう。
リバプールが狙う理由と期待される役割
最後に、リバプールがベリンガム獲得を熱望する理由を考察します。リバプールがベリンガムに熱い視線を送り続け、多額の投資も辞さない構えでいることは上述の通りです。リバプールに近く、信頼性の高い記者陣もベリンガムへの興味を繰り返し報じており、信ぴょう性は高いと思われます。
まず、リバプールがベリンガムを欲しがる最も大きな理由は、中盤が最大の補強ポイントとなっているからでしょう。現在のリバプールでIHのレギュラークラスは、チアゴ、ヘンダーソン、ケイタ、エリオットあたりでしょうか。しかし、前者3名は怪我も多くてシーズンフル稼働は見込めず、エリオットもまだまだ若手の部類です。ここに、カルバーリョ、ミルナー、ジョーンズ、チェンバレンなどの選手も控えていますが、いずれも年齢や怪我もあって絶対的な主力にはなり切れていません。他のポジションに比べて、多額の投資をするなら中盤という判断は納得感があります。
それでは、数多くいる中盤の選手の中でなぜベリンガムなのでしょうか。それは、若さ、国籍、能力の3点であると考えられます。
近年のリバプールは継続的に若い英国人選手を補強している感があります。今夏のカルバーリョやラムジーの獲得、エリオットを連れてきたこともそうでしょう。近年はチームが成熟し、タイトルも複数獲得している中で、次の世代の選手を今のうちに確保したいという思惑が見てとれます。その中でも特にイングランド人選手は枠の問題もあり移籍金が高騰傾向にあります。そのため、将来性豊かなイングランド人選手の獲得を狙って進めていたとしても不思議ではありません。
べリンガムの場合、移籍金は既に高額になることが想定され、現在の活躍からしても将来の有望株ではなく即戦力でしょう。しかし、獲得が実現すれば長く活躍が期待できるという将来性と、イングランド人選手と言う部分も含め、リバプールが熱心になる理由にはなり得ます。
しかし、リバプールがベリンガムを狙う最も大きな理由はの彼の能力であることには間違いないでしょう。クロップ・リバプールがIHに求めるのは、高い身体能力を活かして強度の高いサッカーを90分間続けられる能力です。ベリンガムは90分間を通して攻守にランニングを繰り返し、プレーの質を維持し続けられる点にクロップ・サッカーへの適正が感じられます。
振り返ると、クロップの下でIHを務めた選手は強度の高いプレーを90分を通してプレーできる選手たちでした。既に退団したワイナルドゥム、エムレ・チャン、ララーナはまさにそのような選手たちで、現在も在籍している、ヘンダーソン、ミルナー、ケイタ、チアゴ、ファビーニョも高い強度を保ってプレーできる選手です。近年ではエリオットやカルバーリョといった、より10番タイプでテクニカルな選手の起用も試していますが、まだ発展途上というところでしょう。
ベリンガムは、高い身体能力と走力に加え、攻撃面でも非凡な才能を発揮しています。ドリブルで相手を剥がし、長短のパスを使い分け、ゴール前に進出する、といった攻撃面の能力こそがベリンガムの市場価格を吊り上げ、リバプールが期待する能力であると考えられます。実際、近年のリバプールは強度の高いプレーが可能ながらも、攻撃面で違いを生み出せるMFに投資してきました。ナビ・ケイタとチアゴ・アルカンタラです。
ケイタについては怪我も多く、期待されたほどの役割は果たせていませんが、ライプツィヒ時代のプレーはまさにクロップのチームが求めるものでした。強度の高いプレーで守備面でもプレゼンスを発揮し、攻撃面ではドリブルで脅威になるプレースタイルは現在のベリンガムとも重なる部分があります。
リバプールがベリンガムを欲するのは、高いインテンシティと非凡な才能を兼ね備えた、まさにクロップ・リバプールが理想とするIH像だからでしょう。 しかし、リバプールのベリンガム獲得への道のりは前途多難です。 欧州のトップクラブがこぞって獲得レースに参戦すると報道されており、獲得が確実なわけではありません。加えて、仮にリバプールに加入したとしても、ドルトムントで披露しているような活躍が確約されているわけではありません。何らかの理由で不発に終わる可能性もあるでしょう。
しかし、これほどまでにリバプールの関心が噂され、クラブが熱心に追いかけているとなると、ファン心としては胸が高鳴ります。実際にプレーを見ても、非常にスケールが大きく、将来のスター候補であることは間違いありません。クロップ・リバプールにフィットする姿が想像できるのも確かです。ベリンガムの去就が今後どうなり、果たしてリバプール加入はあり得るのか、はファンにとっては向こう1年間の大きな関心ごとになりそうです。