アンフィールド現地観戦記 ホスピタリティチケットでシティ戦を現地観戦した記録

 日本からリバプールを応援するリバプールサポーターとして、アンフィールドを訪れることは非常に大きな夢ではないでしょうか。リバプールのホームスタジアムであるアンフィールドは、欧州でも屈指のスタジアムとされています。実際、特にビッグマッチではスタジアムの雰囲気の凄さが画面越しにも伝わってきます。今回の記事では、筆者がアンフィールドに訪れた際のことを振り返ってみたいと思います。

アンフィールド現地観戦 2018年10月 マンチェスターシティ戦

 筆者がリバプールを応援し始めたのは2010-2011シーズンのことです。きっかけはフェルナンド・トーレスでした。私がリバプールファンになった経緯やこれまでについてはこちらの記事に書いています。

 10年間リバプールを応援している私ですが、1度だけアンフィールドで現地観戦することができました。それが、2018年10月に行われた、マンチェスターシティとのゲームでした。

 クロップvsペップの世界的に注目されるゲームを現地で観戦できたことは非常に良い思い出となりました。私が現地観戦をした18-19シーズンのプレミアリーグは、結果的にシティが勝点98で優勝、2位のリバプールは勝点97で涙を飲んだシーズンでした。そんな激しい優勝争いを繰り広げた2チームでしたので、ゲームの迫力もスタジアムの雰囲気も最高のものでした。

ホスピタリティチケットによる観戦

 筆者はホスピタリティチケットを購入することで、アンフィールドで観戦することができました。アンフィールドはチケットの入手が非常に難しいスタジアムとして有名です。現地サポーターならいざ知らず、海外ファンとしては購入できるチケットはこのホスピタリティチケットに限定されるという状況でした。

 ホスピタリティチケットとは、試合の観戦に加えて事前の食事がセットとなったチケットです。対戦相手や、食事をするレストラン等によって価格は変わるのですが、筆者が購入したチケットは日本円で4万円程度だったかと記憶しています。10月の試合のチケットでしたが、7月頃に購入を済ませていたと思います。

結果はスコアレスドローも、感じたアンフィールドの凄み

 前年はシティ相手にアンフィールドで2勝をあげていることもあり、スリリングなゲームを期待して筆者はアンフィールドに乗り込みました。しかし、結果はスコアレスドローに終わりました。前年の17-18シーズンにアンフィールドで痛い目を見たペップ・グアルディオラは、この試合では非常に慎重な戦い方を選択しました。17-18シーズンは、アンフィールドでリーグ戦無敗を止められ、CLでもベスト8でクロップの前に敗れていました。慎重なゲームプランは当然だったでしょうか。

 リバプールとしてもあまり決定機を作れず、スタジアムが盛り上がるシーンが多くあったわけではありません。しかし、2つのシーンからアンフィールドの凄さを感じました。

 まず一つ目はスターリングへのブーイングの凄まじさですね。プレミアリーグでは、チャントはスタジアムのどこかで誰かが歌いだしたものに対して、周囲のサポーターが追随する形で盛り上がりますが、ブーイングも同様でした。そして、印象の良くない去り方でライバルチームに移ったスターリングに対する地元ファンの感情は相当なものだと感じました。ロブレンがスターリングを1対1で止め、スタンドを煽っている姿も印象的でした。

 そして、2つ目はマフレズがPKを失敗したシーンです。この試合、スコアレスドローに終わりましたが、シティにPKが与えられるシーンがありました。現地にいた筆者としても目を背けたくなるシーンでしたが、マフレズが大きく枠を外した瞬間のスタジアムの盛り上がり方を忘れることはできません。近くにいたファン同士が抱き合い、声をあげて叫んでいました。筆者も力の限り叫んでいたことを覚えていますが、ハイライトのシーンを見ても興奮が伝わりますね。

感動的なYou’ll never walk alone

 加えて、アンフィールドで象徴的なことと言えば、試合前のYou’ll never walk aloneの大合唱でしょう。あのスタジアムの雰囲気の中で、合唱に加わることは筆者としても長年の夢でした。

 実際に体験してみると、You’ll never walk aloneの大合唱の迫力は想像以上でした。観戦しているファン全員が立ち上がり、声をあげて合唱するのですが、スタジアムの構造もあってアンフィールドにこだまします。あの合唱を聞きたいという選手は多く聞きますが、まさにその理由が理解できた気がします。

アンフィールドは聖地

 リバプールファンとして、アンフィールドはやはり聖地でした。実際にリバプールの地を訪れ、アンフィールドで観戦できたことは一生の宝物です。スコアレスドローの試合で、得点後の歓喜を体験できなかったことは残念でしたが、それはまたの機会に取っておきたいと思います。現在はコロナの影響で、まだ海外への渡航は難しい状況ですが、またいつの日か、アンフィールドでの現地観戦を実現させたいです。

 最後に、筆者が撮影したアンフィールド周辺の写真を振り返ってみます。

ビル・シャンクリーの銅像

 まず、最初の写真はビル・シャンクリーの銅像です。ビル・シャンクリーと言えば、リバプールを強豪に仕立て上げたレジェンドですね。

 1960年代ごろ、2部リーグで低迷していたリバプールの監督に就任すると、1部リーグに引き上げただけではなく、欧州でも屈指の強豪チームに仕立て上げました。リバプールは1970年代に全盛期を謳歌しますが、その礎を築いた偉大なレジェンド、ビル・シャンクリーの銅像は立ち寄らないわけにはいきませんでした。

ヒルズボロの悲劇モニュメント

 そして、続いてはヒルズボロの悲劇のモニュメントです。これもリバプールファンとして訪れたい場所でした。アンフィールドに併設されているこのモニュメントには、筆者以外にもたくさんのリバプールサポーターが訪れていました。

 英国スポーツ史上最悪の事故と呼ばれるヒルズボロの悲劇。96名のリバプールサポーターの尊い命が犠牲となりました。リバプールはクラブとして、この事故を決して色褪せさせないという信念を持っていると感じます。

オフィシャルストア

 最後に、アンフィールドを訪れたリバプールファンとして、興奮を抑えきれない場所がオフィシャルストアでしょう。スタジアムに併設されているこちらのショップでは、リバプール関連のグッズが大量に並べられており、ファンとしては時間を忘れて過ごすことのできる場所です。

 筆者も数時間滞在し、たくさんの買い物をしてしまいました。ユニフォームや選手のグッズのみではなく、近年リバプールが力を入れている普段着として使用できるアパレルがたくさんあったのも良かったですね。筆者はマフラーやジャケット、ニューバランスとのコラボスニーカーを購入してしまいました。

おわりに

 今回の記事では、アンフィールドでの観戦記をご紹介してきました。リバプールを訪れた際、リバプールという街もいろいろと観光したので、その際のことは別の記事で紹介しています。

この時は、リバプールに2泊3日のみの滞在であったため、全ての場所を回り切ることはできませんでした。またリバプールに旅行し、アンフィールドでも観戦できる日が来ることを心待ちにしています。